売れるバンド名の決め方 | 成功事例から学んだ売れるバンド名の決め方5ステップ

アイリンク国際特許商標事務所による、バンド名の決め方講座です。今回は売れるバンド名の決め方についてお話します。

ミュージシャンにとってバンド名はとても大事な看板となるもの。バンド名は決して安易に決めるものではありません。

この先ファンから親しまれ、愛されるバンド名になるよう、戦略的に慎重に考えていく必要があります。

今回の記事では、売れるバンド名の決め方について解説していきます。

  • バンド名の決め方の成功例
  • バンド名の決め方における注意点
  • 売れるバンド名の決め方の共通点
  • バンド名の決め方5ステップ

以上の内容を網羅しています。今後バンド名を決める予定のある方は、この記事を熟読した上で決定していただけるとまず間違いありません。

最後までしっかり読んでみてくださいね!

バンド名の決め方を工夫して生まれたネーミング成功事例5選

実際に売れているバンド名を5つ取り上げ、それぞれのバンド名について以下の点で解説していきます。

  • バンド名の由来は何か
  • バンド名の特徴
  • 売れた理由

バンドの決め方の成功例をあらためて詳細に理解することで、良いバンド名の特徴が見えてきます。

1.Official髭男dism

出典:Official髭男dism公式

Official髭男dismというバンド名。まずこのバンド名の最大の特徴は「字面のインパクト」です。

「髭男」という言葉が入ることで、男性メンバーで構成されたバンドであることはイメージできますが、それにしてもバンド名がとってもユニーク。

バンド名の由来は、外国人のミュージシャンのポスターを見たメンバーが、「髭が似合うような年齢になっても同じメンバーで最高の音楽を作り続けていたい」と思ったこと。

Official髭男dismはバンド名としては長いものの、人々に「ヒゲダン」の愛称で親しまれ、SNSなどでは主に「#髭男」のハッシュタグが使われています。

ここがポイント!
  • 名前のインパクトが最強
  • 略称が4文字「ヒゲダン」で言いやすい

2.SEKAI NO OWARI

出典:SEKAI NO OWARI公式

絶望的なネーミングのバンド名と言えばSEKAI NO OWARIですが、このネーミングにも明確な由来がありました。

「世界の終わり」は、初代リーダーFukaseの辛い過去(ADHDによる困難な生活・目指していた医師になれなかった挫折感・閉鎖病棟での入院生活)に由来しています。

絶望的な状況から救ってくれたのが音楽だったため、バンド名として「世界の終わり」を選んだそう。

もともと「世界の終わり」との漢字表記を「SEKAI NO OWARI」に改名。結果的にセカオワの愛称で親しまれる人気バンドに成長します。

ここがポイント!
  • ネガティブをイメージさせるバンド名
  • 略称が4文字「セカオワ」で言いやすい

3.ASIAN KUNG-FU GENERATION

出典:ASIAN KUNG-FU GENERATION公式

こちらもまた長い英語名。ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアン・カンフー・ジェネレーション)もまた成功したバンド名の一つ。

名前の由来はメンバーの一人がTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)の大ファンだったことから「英単語3つを使おう」となったことから始まります。

海外の人たちが見て驚くような名前を狙い、外国ウケする「カンフー」の単語を入れたところ、実際に海外の反応も上々だそう。ちなみに、メンバーがカンフーをやっていたというわけではないようですね。

文字ではAKG、AKFGなどと称されることが多く、ファンからはアジカンの名で愛されています。長い名前でありながら、略称がつけやすい名前だった点が成功の理由と考えられますね。

ここがポイント!
  • 海外ウケを狙ったバンド名
  • 略称が4文字「アジカン」で言いやすい

4.THE YELLOW MONKEY

出典:THE YELLOW MONKEY公式

THE YELLOW MONKEYもまた最初に聞いたときには「なんだそれ」と困惑させられるバンド名。ですがこちらも結果的に大成功しています。

バンド名の由来は、ヴォーカルの吉井和哉が自身のイニシャルYを英和辞典で引いたところ「YELLOW MONKEY」が目についたこと。

もともとYELLOW MONKEYという言葉はアジア人(黄色人種)に対する差別用語ですが、これをあえてバンド名にしています。

「アジア人=背が低い」の偏見をくつがえす、メンバー全員が180cmの長身のTHE YELLOW MONKEY。あえて「バカにされる、ダサいと思われる」ような名前を選んだのは、吉井和哉の遊び心で、皮肉の意味も込められています。

イエモンの略称で親しまれ、知らない人がいないほどメジャーなバンドに成長しました。

ここがポイント!
  • 皮肉を込めたネーミング
  • 略称が4文字「イエモン」で言いやすい

5.JUDY AND MARY

出典:JUDY AND MARY公式

JUDY AND MARYというバンド名、実はとても深い意味が込められています。わかりやすく言えば「ポジティブとネガティブの両方を持ち合わせた音楽性」という意味。

JUDYは英語の人名として「活発で明るい女の子」のイメージ。MARYは英語の人名として「ネガティブの象徴」となっています。

MARYがなぜネガティブな意味を持つのか、それはMARYがスラングで「マリファナ」を意味することに関連しています。

可愛らしい女の子の名前をそのままバンド名にしたかと思いきや、二面性を表すネーミングだったとは驚きですね。

ジュディマリの略称で親しまれたJUDY AND MARY。一世を風靡する大成功を収めました。

ここがポイント!
  • バンド名に込められた意味が深い
  • 略称が「ジュディマリ」で言いやすい

バンド名を決める前に必ず確認したいたった1つのこと

ここからバンド名の決め方について解説していきますが、その前にとても重要な注意点についてお伝えしておきます。

それは、バンド名は商標登録をしておくに限るということ。

その理由は、大切なバンド名を守るためです。商標登録をしていない場合、以下のようなトラブルが起こるリスクがあります。

  • 他のバンドにバンド名をコピーされる
  • バンド名を使った商品が無断で販売される

これらの問題は、商標登録を済ませておくことで確実に回避することができます。商標登録をするということは、そのバンド名を法律の力で守るということ。

仮に第三者にバンド名を使用されても商標権侵害などで訴えることが可能になります。

商標登録に関してはご自身での手続きも可能ですが、手続きにかかる期間や手間を考えると専門家に依頼する方がおすすめです。

気になる方はこちらからぜひ無料相談をご利用ください。

売れるバンド名の決め方には3つの共通点がある

ここまで、実際に売れているバンド名を紹介してきましたが、これらのバンド名の決め方には共通点があることにお気づきでしょうか。

これからバンド名を決める際の参考になるよう、売れるバンド名の決め方の3つの共通点について紹介していきます。

1.バンド名は4文字以内(略称)

商品名や会社名などについては、あまり長いと良くないと言われることが多いものの、バンド名に関しては名前が長くても売れているバンド名がたくさんあります。

  • THE YELLOW MONKEY
  • Official 髭男 dism
  • ASIAN KUNG-FU GENERATION

これら3つを見ても、とても長いバンド名であることが分かります。

ですが、共通点としてどのバンド名も「略称が4文字」であることに気づきます。

セカオワ、ミスチル、アジカン、ジュディマリ(音節では4文字)、プリプリ、ハイスタ、など挙げればきりがないほど、このケースは多いです。

人が口に出す上で、4文字というのが言いやすく覚えやすいということですね。

2.略しやすい

バンド名が長くても、略しやすければ問題ありません。売れているバンド名はそのほとんどが略称で親しまれています。

紹介した5つのバンド名もそうですが、他にも山ほど例があるので一部を紹介しておくと、

  • サザンオールスターズ→サザン
  • Every Little Thing→ELT
  • Dreams Come True→ドリカム
  • エレファントカシマシ→エレカシ
  • ONE OK ROCK→ワンオク

などがあります。いずれも、正式名称よりも略称が飛び交っているバンド名ですね。略しやすいバンド名にすることが、売れるバンド名の決め方のコツの一つだと言えます。

3.SNSでハッシュタグにしやすい

今の時代、情報はほぼSNSで拡散されていくと言っても過言ではありません。そのため、SNS上でハッシュタグにしやすいかどうかは重要なポイント。

現に、今売れているバンド名は全てハッシュタグにしやすいネーミングになっています。

ハッシュタグにしやすいバンド名とは、以下の特徴にあてはまるバンド名。

  • スペルがシンプルで間違いが起こりにくい
  • 他に似たようなワードが存在しない
  • 短い(4文字程度)のハッシュタグにできる
  • オリジナリティが高い

似た言葉があれば、ハッシュタグにしてもまぎらわしくなる他、検索する際にミスが起こりやすくなります。

SNSでハッシュタグにしやすい名前かどうかも、バンド名を決める際に意識すべきポイントです。

売れるバンド名の決め方5つのステップ

最後に、これからバンド名を決める方のために、売れるバンド名の決め方を5つのステップに分けて解説していきます。

チェックすべきことや、必ず済ませるべき商標登録についても触れています。ぜひ参考にしてくださいね!

1.バンドのコンセプトやターゲットの明確化

売れているバンド名には、それぞれにとても強い思いがありましたね。

思いを込めてバンド名を作っていくためには、まずバンドのコンセプトや狙いを明確にしていく必要があります。

自身のバンドへの理解を深めるための重要要素は以下の5つ。

▼バンドへの理解を深める5つの要素

バンド理解の要素リサーチすべき事項
1.コンセプト音楽性やバンドに込められた想い
2.売りポイントバンドの最大のアピールポイント
3.特徴他のバンドとの相違点
4.シチュエーションどのようなシチュエーションで流れる音楽なのか
5.ファン層ターゲットとなるファン層の年齢・性別

上記を明確にすることでバンドに対する理解が深まり、改めて何を重視すべきかが見えてきます。

2.候補となるキーワードを挙げる

バンドへの理解が深まったところで、バンド名の元になるキーワードを挙げていきましょう。

上記で考えた、ファン層やシチュエーション、音楽性などから関連するキーワードを思いつくままに羅列していきます。

ある程度出し尽くすと、ネタ切れを起こしてしまいますが、

などしながら、数多くキーワードを出していきましょう。

この時点ではバンド名にしやすいかどうかを考える必要はありません。なるべく多くのキーワードを出しておくと、この先バンド名を決めやすくなります。

3.キーワードからバンド名を考える

キーワードを集めたら、ここからは以下の方法を参考に、バンド名の候補を作ります。

  • キーワードとキーワードを組み合わせる
  • キーワードを略す
  • キーワードを逆読みする
  • クラウドソーシングを利用する

バンド名としてふさわしいと思われるネーミングを考えていきます。

候補として挙げたキーワードを上記の方法でアレンジし、バンド名としてふさわしいネーミングを導き出します。

「クラウドソーシングを活用する」方法は、コンペ方式で多くの人々のアイデアを集めるやり方。手軽に登録できるクラウドソーシングサービスが多数あるため、アイデアに行き詰まったらぜひ試してみてください。

4.すでに商標登録がないか確認

ここで、候補となるバンド名が、すでに商標登録されていないかを確認しておきましょう。

バンド名としてでなくても、そのネーミングが何かしらの商標として登録されていれば、バンド名に使用することはできません。

後からトラブルを招く恐れがあるため、この段階でチェックしておくことが大事です。

候補に挙げている店名を特許情報プラットフォームで検索すれば、同じ名前や似た名前がないかを調べることができるので、必ずチェックしておきましょう。

5.ネット上でバズるか検証しておく

バンド名がバズるためには、多くの人により拡散される必要があります。

今や音楽が流行するきっかけとして圧倒的な影響力を持つのがインターネット。

SNSやブログ、ネット記事などで取り上げられることで、瞬く間に知名度を上げていくバンドは事実たくさん実在します。

インターネット上でバズるバンド名かどうかを検証しましょう。

  • Instagram
  • Twitter
  • Facebook

これらのSNSは特に利用者が多く、重要度が高いです。これらに共通して言えるのは、「ハッシュタグ」で情報が拡散される点。

バンド名としては他と被っていなくても、ハッシュタグにした際に他の何かと似たワードになってしまうようであれば考えもの。

あくまで「ネット上で拡散される」ことを想定して、ネーミングを最終決定しましょう。


今回は、ミュージシャンの命とも言えるバンド名の決め方について解説しました。

売れるバンド名には、驚くほどの共通点がありましたね。

これからバンド名を決定される皆さんが、熱い思いを込めた素晴らしいバンド名を考案できますように!

今後のバンドの運命を担うバンド名。慎重に、じっくり時間をかけて考えていきましょう!

ネーミングや名前に関するお悩みがありましたら、私共、「断らない商標事務所アイリンク」にお気軽にお問合せください。

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