アイリンク国際特許商標事務所による、店名の決め方講座です。今回はおしゃれな店名の考え方についてお話します。
お店の名前に注目すると、おしゃれな店名をたくさん目にします。いざ自分自身の店を構えるとなると、「店名ってどうやって決めればいいんだろう」と悩んでしまいますよね。
確かに店名はとても大事。お店の名前が分かりづらいものや覚えにくいものだと、いつまでたってもなかなか定着しません。
というわけで、今回はおしゃれな店名を紹介しながら、それぞれの由来について解説していきます。
さらに、おしゃれな店名の共通点についてもあわせて解説していきます。
この記事を読むことで、
- おしゃれな店名にはどのようなものがあるのか
- おしゃれな店名の由来や狙い
- おしゃれな店名に共通する5つのこと
を理解することができます。
ぜひ今後お店を開く予定のある方に参考にしていただきたいです!
おしゃれな店名10選 | 店名の狙いや由来などを徹底考察
まずは、おしゃれなイメージでかつ売れているお店の中から、おしゃれな店名だと思われるものを10ピックアップし、それぞれの由来や込められた想いについて解説します。
知っているお店がたくさんでてきますが、案外その名前について深く考えることはないものです。意外な意味が込められているものもあるかもしれませんね!
ちなみに、ここで取り上げているお店は、それぞれのジャンル(レストラン、バー、ベーカリー)などのランキング上位のものからピックアップしています。
1.BOSSO(ボッソ)
千葉県房総半島の食材をふんだんに使ったイタリアンが堪能できるBOSSO。
名前の由来は「房総半島」です。房総半島をローマ字にして、さらに呼びやすくアレンジしたネーミングは、人々から親しまれやすく、覚えてもらいやすいのが特徴。
単にネーミングの響きにこだわるのでなく、しっかりとそこにお店の強みを盛り込んでいる素敵な名前ですね。
お店はカップルや女子会など幅広い客層に支持され、デートや記念日に使いたいお店ランキングにも常にランクインしている人気店です。
2.THE APOLLO(ジ アポロ)
参さ参照:THEAPOLLO公式ホームページ
アポロといえばギリシャをイメージさせる単語ですが、それもそのはず、アポロではモダンにアレンジされたこれまでにないギリシャ料理を堪能できます。
ギリシャ料理は、ヘルシーでありながらとても美味しく、ハリウッドスターなどからも人気を集めているそう。
お店の名前はそのままアポロをTHE APOLLPOと英語表記。非常にシンプルで、覚えやすいネーミングですね。
3.MITSUBACHI(ミツバチ)
福岡でおしゃれなバーを検索すれば必ずといって出てくるのがこちらのお店。MITSUBACHIは博多でもっともデートに利用されているバーではないでしょうか。
川沿いの席は常に予約で埋まっているほど人気があり、水面に映る夜の街の光がとてもロマンチックに見える最高のスポット。
店名はMITSUBACHI、英語表記であるためオシャレなイメージですし、何といっても一度聞いたら忘れられないインパクトがありますね。
4.CLOUDS(クラウズ)
こちらも福岡の素敵なバーとして有名なスポット。CLOUDSは、その名の通り雲(CLOUD)が由来の店名です。
なんと高さ123mの場所にある絶景バーで、上空から街を見下ろすような最高の景色を堪能できるのが最大の魅力です。
「高いところにあるバー」であることが、店名を耳にしただけで容易にイメージできますね。こちらも特別な日に使いたいバーとして、常に高い人気を誇っています。
5.MADURO(マデュロ)
参照:グランドハイアット東京バー&ジャズラウンジマデュロ公式ホームページ
東京で知らない人がいないほど知名度の高いグランドハイアット東京。こちらのホテルの中に素敵なバーMADUROがあります。
MADUROとはスペイン語で成熟したという意味。マデュロという言葉の響き自体、どこか大人っぽくてムードがあるように感じられます。
その名の通り成熟した空間の中で、希少な銘柄のウイスキーやシガーを楽しめる、まさに大人のためのバー。店名とお店の雰囲気が完璧に一致している良い例ですね。
6.Arva(アルヴァ)
参照:アマン東京イタリアンレストランアルヴァ公式ホームページ
アマン東京は2014年の12月にできたアマン初の都市型ホテル。高級感がずば抜けて高く、誰もが一度行ってみたいと思うようなホテルです。
Arvaとはラテン語で「収穫」の意味。その土地の山や海での収穫と季節の恵みに感謝し、手を加えすぎず、食材そのものの美味しさを引き出すイタリアの食文化の歴史にインスパイアされたレストランにふさわしい店名ですね。
7.VINO BUONO(ヴィーノボーノ)
VINO BUONOは東京で「インスタ映え」抜群のレストランとして、口コミで高い評価を獲得している人気のイタリアンレストラン。
ヴィーノボーノという音の響きは非常に言いやすく、印象に残りやすいのが特徴です。
VINOはイタリア語で「葡萄酒」、BUONOはイタリア語で「美味しい」の意味。とてもシンプルに、「美味しいワインを楽しめる店」という意味合いを込めたネーミングです。
あまりにも長い外国語の単語を用いた店名だとなかなか定着しづらいのが難点ですが、ヴィーノボーノならその心配もありません。
8.AWOMB(アウーム)
オリジナリティ溢れる創作手織り寿司が楽しめる京都のAWOMB。
変わった名前だなぁと感じる方もきっと多いと思いますが、実はとても深い意味の込められた店名です。
元になったのは英語のWOMB。その意味は「子宮」です。そこに限定詞の「A」を付けて造語AWOMBをそのままお店の名前にしています。
子宮の中の暖かさや安心感を衣食住で提案するというコンセプトを存分に込めた店名ですね。「アウーム」という言葉の響きもどこか心地よく、すでに安心感を感じることができます。
9.ラ・ボエム
本場イタリアの味を再現して提供し続けているラ・ボエム。全国各地におしゃれなレストランを展開しています。
ラ・ボエムこそ意味が予想しづらいのですが、名前の由来はなんとオペラ。ラ・ボエムというなのオペラのテーマでもある「因習にとらわれない自由な生き方をしよう」という意味が込められている名前だったのです。
どの店舗も雰囲気が良くとてもおしゃれにコーディネートされており、お料理も美味しいと定評のある人気店。ラ・ボエムは日本語とかけ離れた馴染みのない言葉でありながら、読みやすく覚えやすいのが特徴でもあります。
10.MAISON KAYSER(メゾンカイザー)
おしゃれで高級感のあるパンと言えば、メゾンカイザーを思い浮かべる人はきっと多いのではないでしょうか。
もはや、メゾンカイザーのパンを日常的に食べていると聞くと、「この人きっとセレブな生活してるんだろうな」と思われるほどの強い印象を与えます。
MAISON KAYSER(メゾンカイザー)は、「Maison(メゾン)」がフランス語で「家」、「Kayser(カイザー)」がオーナーの名前。
つまり店名の意味は「カイザーさんの家」となります。ちなみにこのカイザーさんは天才フランス人パン職人と言われており、ものすごく有名な伝説のパン職人です!
おしゃれに感じる店名の共通点5選
さて、10個のおしゃれな店名を紹介しましたが、あなたはどんな印象を抱きましたか?
ここからは、あなたが今後ご自身のお店を構える際にぜひ参考にしていただきたい、おしゃれな店名に共通する5つのことについて解説していきます。
店名を決める際には、これらのポイントを意識すると良いですよ。
1.読みやすい
まず、どの店名にも共通するのが、口にしたときにスルッと言える読みやすい名前であること。
おしゃれである以前に、読みづらい店名ではなかなか人に名前を呼んでもらえませんし、愛される名前になるとは思えませんよね。
ユナイテッドアローズは、やや長い店名ですが、「アローズ」と呼ばれることが多いため問題ではありません。ビームスにおいてはあっという間に読めてしまうので、読みやすさに関しては最高の名前ではないでしょうか。
読みやすさ、口に出したときにスムーズに言えるかどうかが、一つの指標になると覚えておきましょう。
2.覚えやすい
何度聞いても覚えられない、そんな店名ならなかなか流行しませんし、そもそも知名度が上がりません。
おしゃれな店名で売れる店名にするためには、覚えやすさも重要な要素であると覚えておきましょう。
さっと言えて耳に残る、そんな名前なら定着するまでに時間を要しません。
3.字面がかっこいい
これは特に重要なポイントであると言えますが、字面がかっこよくおしゃれな店名だと、ネット上でも見栄えが良く、目につきやすいです。
字面の見た目に関しては、自分で判断するのがちょっと難しい点でもあります。他の人に客観的な目で見てもらい、意見をもらいながら候補を絞り込んでいくと良いです。
4.アルファベット表記ができる
ここで紹介したおしゃれな店名は、全て英語表記ができるものばかりでした。
中には日本語でのみ表記する店名でもおしゃれなものはあるかもしれませんが、やはりそのほとんどが英語表記で見慣れているものばかり。
ここで紹介したものの他にも、あなたの身近にあるおしゃれなお店の名前を考えてみると、きっと英語表記のものの方が圧倒的に多いのがお分かりかと思います。
おしゃれな店名は日本語でも書けて、英語でも見やすく表記できるものが多いということですね!
5.ハッシュタグにそのまま使用できる
お店が多くの人に知られて、注目されるために欠かせないのがSNSでの拡散。このときにお店の名前をハッシュタグにするわけですが、そのときのことを想定してみましょう。
ハッシュタグにしづらい名前や、ハッシュタグにする際に何通りかの書き方に分かれてしまう名前だと、効果的なブランド認知がされにくくなります。
例えば、「&」の記号を含む店名。記号はハッシュタグにほぼ使えないため、andと表記する必要があり、ここで手間がかかります。
別の例えだと、
- パーティー・・・「パーティ」or「パーティー」
- ウェディング・・・「ウェディング」or「ウエディング」
これらの単語も注意が必要。使うべきでないとは言いませんが、ハッシュタグにする際に表記が何通りかに分かれてしまうと、統計を取るのも難しくなってしまいます。
おしゃれな店名で、かつ売れているお店は、いずれもハッシュタグにしやすい店名になっていることが多いのも特徴の一つです。
まとめ
今回は、おしゃれな店名を10つ紹介し、それぞれの由来や込められた意味について解説しました。
店名を考える際には、
- 読みやすく覚えやすいか
- 字面がかっこいいか
- そのままハッシュタグにできるか
などに意識すると良いですね。
いかがでしたか?
なお、新しくお店をオープンする際には、店名を商標登録しておく必要があります。
商標登録は自分で行うことも可能ですが、ミスが起こりやすいことや手間がかかることを考えると、プロに相談するのが断然おすすめです。
ネーミングや名前に関するお悩みがありましたら、私共、「断らない商標事務所アイリンク」にお気軽にお問合せください。